ビジネスコンサルティングの現場から

各種ビジネス・コンサルティングに携わる担当者が、日頃、「考えている事」や「気が付いた事」を不定期に発信します。

マスクとサングラスはどちらが失礼?異文化交流は身近な理解から

日本人と外国人がマスクや化粧に関する文化の違いについて議論

マスクが必需品となってきましたが、以前、

なぜ、ヨーロッパの人は、マスクをする日本人を異様に感じるのか

という議論を、ヨーロッパ出身の方としたのを思い出しました。

今日は、小話として、このお話を。


随分前の事になりますが、外国の方と日本人で「文化の違い」について話をしていました。

そして、議論(というほど大したものではありませんが)の結果、以下2つの結果がまとまったのを覚えています。

ヨーロッパの人は、○○せずに出かけるのは恥ずかしい。逆に、日本人は、○○せずに出かけるのは恥ずかしいらしい。

ヨーロッパの人は、相手の○○が見えないと違和感を感じる。逆に、日本人は、相手の○○が見えないと違和感を覚えるらしい。

皆さま、上記の○○に入るものは何か、お解りでしょうか。

※この席にいた外国の方は、主にフランス出身の方でした。議論では、「西欧人は」という表現をされていましたが、フランス人のみに通用する感覚である可能性はあります。また、基本的に、女性を対象としたお話でした。

 

早速、ご紹介しましょう。

まず、前者の

「ヨーロッパの人は、○○せずに出かけるのは恥ずかしい。」

の○○に入るのは、

「香水」

でした。

どれだけ身だしなみを整える作業をスキップしたとしても、香りを付けずに出かける事だけはダメなのだそうです。

ちなみに、日本人側からは、「日本人は体臭がないから、その辺りの感覚は違うかもしれない」といった意見が出されていましたが、どうも、そういう事ではないそうです。「自己表現」の根幹に関わる所のようでした。

 

逆に、

「(ヨーロッパの人からみて)日本人は、○○せずに出かけるのは恥ずかしいらしい。」
の○○に入るのは、

「化粧」

でした。

海外から見ると、日本人女性の化粧についてのこだわり(完成度)には目を見張るものがあるようでした。

こだわるところが、随分と違うものだな、と思ったのを覚えています。

 

そして、後者の

「ヨーロッパの人は、相手の○○が見えないと違和感を感じる。」

の○○に入るのは、

「口元」

でした。

ですから、日本人同士がマスクをして普通にコミュニケーションをしている光景が不思議であり、また、マスクをしている人を相手にすると、不気味に感じるのだそうです。

この点について、日本人側からは、「単に、医療関係者や重傷者以外がマスクをする事になれていないだけではないか」という指摘がありました。しかし、この点についても、「口元が見えないと、表情が解らなくて不安(という理由なので、違う)」という反論がありました。

 

また、

「(ヨーロッパの人からみて)日本人は、相手の○○が見えないと違和感を覚えるらしい。」

の○○に入るのは、

「目(の周り)」

でした。

目が隠れるような帽子やサングラスをしたまま日本人と会話をして、日本人からクレームを受けたことがあるのだそうです。

それが、目が見えない事が原因のクレームだったのかどうかまでは解りませんでしたが、彼女達は「目を隠している事がダメだった」と理解していました。

そして、彼女達の感覚からすると、「自分達(日本人)は、口元を隠しているくせに、目を隠しているくらいの私達に文句を言うのか」という印象であったようです。

 

これを聞いて、やはり、文化の違いがあると、相当に気をつけないと、誤解を招いたり、円滑なコミュニケーションをする上で支障が出るな、と思ったのを記憶しています。

今回の新型肺炎の問題が、何かつまらない異文化衝突に繋がらない事を願って、今日の小話を終わりにしたいと思います。