先日、アパレル企業であるレナウンが民事再生手続きに入りました。
申し立てたのが子会社であったりと、専門的には少し注目ポイントもあったのですが、業績悪化や経営の混乱は周知の事実でしたので、それほど驚くべきものではありませんでした。
それよりも、一般の方とお話していて感じたのは、
「レナウンが、既に日本企業ではなくなっていた」
という事に驚く人が多い、という事でした。
そこで、
「実は、既に日本企業ではなくなっている会社」
を、まとめてみる事にしました。
※一般の方の知名度を重視して一覧にしていますので、規模が大きくても抜けている会社はあります。
・レナウン(アパレル)
今回、民事再生になりました。
若い方はそうでもないかもしれませんが、年配の方には良く知られた企業です。
ダーバンも同じグループです。
2010年に中国の山東如意グループの傘下入り。
ちなみに、株式会社レナウンルック(現、株式会社ルック)は、現在は別の会社ですので、関係ないとお考え下さい。
・ラオックス(家電量販店)
世代によってイメージが違うかもしれません。
少し前をご存じの方は、大手の家電量販店というイメージだと思います。
最近は、外国人向けの免税店というイメージでしょうか。
2009年に中国の蘇寧電器の傘下に。
・パイオニア(電機メーカー)
音響機器やカーナビで有名なメーカーでした。
2019年に香港の投資ファンドの傘下に。
・本間ゴルフ(ゴルフクラブ)
ゴルフをされる方にとっては、有名なゴルフクラブのメーカーです。
特に、木製ウッドが主流であった世代の方で、知らない方はいないのでは。
2010年に中国系企業(実質的にはファンドだと言われています)の傘下に。
・西友(スーパー)
日本でも大手スーパーとして認知されていると思います。
2002年にアメリカのウォルマート・ストアーズ傘下に。
・中外製薬(製薬メーカー)
2002年にスイスのロシュグループ傘下に。
・シャープ
海外企業による買収として有名な事例ですね。
最近ではマスク製造でも注目されました。
2016年に台湾の鴻海精密工業(フォックスコングループ)の傘下に。
・東芝 ※一部部門のみ
説明は不要と思いますが、経営悪化に伴い、かなり細かく事業売却しています。
2016年に家電(白物家電)は、中国の美的グループの傘下に。
2018年にテレビ関係は中国のハイセンスグループへ。パソコンはシャープへ。
その他にも移転あり。
・三洋電機 ※一部部門のみ
2011年に白物家電は中国のハイアールグループ傘下に。
・三菱ふそう(トラック・バス)
トラックやバスを作っている自動車会社です。
2003年に三菱自動車から独立。
2005年にドイツのダイムラークライスラーの傘下に。
・日産自動車
1999年にフランスのルノーの傘下に。
・三菱自動車
2016年に日産の傘下に。
日産がルノーの傘下なので、三菱自動車も海外企業の傘下と言えるでしょう。
・日本電気[NEC] ※一部部門のみ
2011年にパソコン事業が、中国のレノボ傘下に。
・富士通 ※一部部門のみ
2017年にパソコン事業が、中国のレノボ傘下に。
比較的、一般消費者から認知されているメーカー・ブランドのみを取り上げてみましたが、いかがだったでしょうか。
海外企業の傘下に入っている所が多い事に、改めて驚かれる方も多いかもしれません。
当時は騒がれても、時間が経つと忘れてしまっている所も多いと思います。参考にして頂ければと思います。