ビジネスコンサルティングの現場から

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シャドーAIとは?情報漏洩リスクのあるAI利用が増加中!

シャドーAI 影のAI shadow ai

シャドーAI(影のAI)と呼ばれるAIの利用が問題となっている事をご存じでしょうか。

実は、このシャドーAIの利用、「情報漏洩に繋がるリスクが高い」いう事で、今、懸念する会社が増えているのです。


では、シャドーAI(shadow AI)とは何か。

シャドーAIという名前からは、何か特別なAI製品群(ソリューション)を想像されるかもしれません。

しかし、それは違います。

シャドーAIとは、問題のある「AI製品の使い方」を表す用語なのです。

また、基本的にはビジネス上でのAI利用に関する用語です。

出来る限り簡単に説明すると、シャドーAIとは、「本来は企業が適切に用意したAIソリューションを使わなければならないところを、個人が勝手に用意して使ってしまっているAIソリューション」の事なのです。

では、なぜ、シャドーAIは不味いのでしょうか。また、どんなリスクがあるのでしょうか。

実は、特別な設定をしていない生成AIでは、ユーザーが入力したデータはAIの学習に利用されてしまう事があります。

そして、その学習したデータをAIは第三者に提示してしまう事があります。

すなわち、AIによって情報漏洩が引き起こされてしまう危険性があるのです。

もちろん、企業が自社の従業員向けに用意しているAIでは、そのような事は起きないような対策がとられています(適切な設定が行われている場合)。

ですから、従業員が業務に関連してAIを利用する場合には、会社が用意しているAIを利用するべきなのです(または、最低でも、情報漏洩がないように設定がされているAIを利用すべき)。

しかし、現実には、多くの従業員は、自分が作った個人アカウントでAIを使ってしまっています。

そして、その多くでは、情報漏洩を防ぐ為の特殊な設定をしないままに、情報漏洩しては不味い情報を入力してしまっているのです。


では、どのような機密データがAI(シャドーAI)に入力されてしまっているのでしょうか。

セキュリティソリューションを扱うCyberhaven社の調査によると、以下のようなデータが実際にインプットデータとして投入されている、との事です。

・顧客情報(16.3%)

・ソースコード(12.7%)

・研究開発情報(10.8%)

・人事情報(3.9%)

・財務情報(2.3%)

など。

どれも学習したAIが第三者に情報を開示したら、かなり不味い事になりそうなものばかりです。

また、同社によると、2023年3月から2024年3月にかけて、従業員がAIツールに入れる企業データの量は485%と急増しているとの事なのです。

※Cyberhaven社のShadow AIに関するレポートより(The Q2 2024 AI Adoption and Risk Report)。
https://www.cyberhaven.com/blog/shadow-ai-how-employees-are-leading-the-charge-in-ai-adoption-and-putting-company-data-at-risk


しかし、なぜ、従業員はシャドーAIを使ってしまうのでしょうか。

実は、それほど大きな理由がある訳ではなさそうなのです。

現時点で解っている限りだと、従業員がシャドーAIを利用している理由は、

・プライベートでAIを使っているので、深く考えず、同じアカウントで仕事の情報も入力してしまっている。

・会社がAIを導入する前に個人アカウントを作っていたので、それを使い続けている。

など。

もしかすると、今後は、「会社が用意したAIよりも個人的に使っているAIの方が優秀なので、会社が用意したAIは使いたくない」といった理由でのシャドーAI利用が増えるのかもしれませんが、現時点では、そこまでの明確な理由があるケースは少ないようです。


では、このような現状を踏まえ、企業は、このシャドーAIに、どのように対処すべきなのでしょうか。

まずは、規則などでシャドーAIの利用を禁止し、それを従業員に周知すべきでしょう。

もちろん、シャドーAIを使うリスクについての教育も欠かせない事でしょう。

ただし、シャドーAIを使おうとする従業員を止める為には、それだけでは不十分かもしれません。

やはり、シャドーAIの利用に魅力があれば、禁止されていると解っていても、シャドーAIを使おうとする従業員が出てくる可能性はあるからです。

ですから、シャドーAIを従業員に使わせない為には、「個人で使えるAIと最低でも同格、出来れば、より優秀なAIを会社側が用意し、従業員が自由に使えるようにしておく」という事が対策となるでしょう。

また、このシャドーAIの問題が社会問題化する事を防ぐ為には、「AIに不適切な内容を学習させないようにする仕組み」や「不適切な内容をAIが外部に漏らさないようにする仕組み」などの整備も必要になるでしょう。

現在では難しいとされている、「AIが学習してしまった内容を消去させる為の仕組み」の整備も求められるように思います。

これらの仕組みが整備されれば、従業員の故意によるシャドーAI利用への対応はもちろん、ミスによって、「入力すべきでない情報をAIに入力してしまった」といった事故への対応も可能となる事でしょう。

AIは便利なツールですが、これまで必要なかった対応が必要になる事も、また、確かですね。