ダウンロードしたファイルがマルウェア(悪意のあるプログラム)かどうか不安になった経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
最近は、正規のデジタル署名が付いているのにマルウェアだった、というケースすら増えてきています。
そこで、今日は「Virus Total」という、「無料でマルウェアかどうかをチェックしてくれるサービス」をご紹介したいと思います。
この「Virus Total」、運営はGoogle社です。
そう。あの、大手検索エンジンgoogleを運営している米Google社です。
元々はスペインのヒスパセック・システマス(Hispasec Sistemas)という会社が2004年に設立して運営していたサービスだったのですが、2012年にGoogle社に買収されました。
このサービスを利用すると、内部的に70種類以上のアンチウイルス製品を使用して、マルウェアかどうかの検査を行ってくれます。
どのソフトでも検知できないマルウェアが存在する可能性はあるので、100%とはいきませんが、かなりの能力と言えるのではないでしょうか。
通常、マルウェア検知ソフトウェアを自分のパソコンや自社のネットワークに組み込む事は出来ても、数十種類のソフトウェアを組み込むのは現実的ではありませんからね。
さて、このVirus Totalの具体的な使い方についてですが、いくつかの方法でマルウェアをチェックする事が出来ます。
一番簡単なのは、Virus Totalのホームページ上でチェックをする方法です。
まず、Virus Totalのホームページ(https://www.virustotal.com/gui/home/upload)を開きます。
その後、ファイルをチェックするのであれば、FILEタブを開き、チェックしたいファイルをアップロードすれば、結果が出ます。
同様に、URLのタブを開いてURLを入力すれば、そのサイトをチェックしてくれます。
その他、ブラウザの拡張機能をインストールして、自動的にVirus Totalのチェックを使えるようにしたり、Windows用ソフトをインストールする事で、右クリックメニューから簡単にチェックができるようにしたりする事も可能です。
表示が英語なので、そこに苦手意識を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、操作は非常に簡単ですので、どなたでも簡単に使って頂けるのではないかと思います。
ただし、このVirus Totalの利用に関して、2点ほど注意事項があります。
1点目は、このVirus Totalでは、「マルウェアの検出は出来ても、駆除は出来ない」という事。
ですから、あくまで、「感染する前のチェックに使う仕組み」として覚えておく事をお勧めします。
2点目は、「マルウェアのチェックの為にアップロードしたファイルは、他の人に見られてしまう危険性がある」という事。
これは、関係者がアップロードされた情報を活用してマルウェア対策の向上に繋げる為の仕組みがある為なのですが、情報漏洩に繋がりますので、個人情報の含まれたファイルや機密情報の含まれたファイルの取り扱いにはお気を付け下さい。
※間違ってアップロードしてしまった場合に、削除要請する事は可能です。
このような注意事項はありますが、このVirus Totalという仕組みがマルウェアのチェックにおいて有効なものである事は間違いありません。
ぜひ、覚えておいて頂ければ、と思います。