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肝臓の健康状態を自分で調べる事ができるFIB-4 indexを解説!

FIB-4 index フィブフォーインデックス 肝臓の状態

今日は「自分の肝臓の健康状態を計算する方法」について、ご紹介させて頂きます。


ご自身の肝臓の健康状態について、気にされている方は多いのではないでしょうか。

実は、肝臓が悪化した状態(脂肪肝や肝硬変)を放置していると、肝臓癌(がん)になる可能性が高いと言われています。

そして、肝臓癌は一定以上悪化すると、手術で対応する事も難しくなると言われています(正常な部分が残っていないと、問題部分を切り取る事による対応が難しい為)。

ですから、可能であれば、自分の肝臓の状態は把握しておき、本当に悪い状態になる前に医者に行くなどの対応を取るべきなのです。

しかし、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれているように、かなり悪化するまで自覚症状が出ずらい臓器です。

この為、健康診断の結果で異常値が指摘されていたりしても、特に症状もないので、放置してしまっている方も多いのでないでしょうか。

やはり、「どの程度、自分の肝臓が悪いのだろうか」という事がイメージ出来ないと、なかなか、「医者に行かなければ」とは思えないものですよね。


しかし、調べてみると、肝臓の悪化状態を、簡易的にではありますが、計算する方法がある事が解りました。

それが、今日、ご紹介するFIB-4 indexです。

FIB-4 indexはフィブフォーインデックスと発音し、計算式にもとづいて計算する事で、肝臓の繊維化(肝臓の組織が硬くなってしまう事)の状態を推定する事が出来ます。

日本肝臓学会も認めている指標ですので、怪しいものではありません。

※日本肝臓学会の肝がん白書(令和4年度)でも、「FIB-4インデックス(中略)などのスコアリングシステムも,肝線維化の評価に有用である」と紹介されています。
https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/liver_cancer_2022.pdf


具体的には、このFIB-4 indexは、以下の3つの血液検査結果の数字(と年齢)だけで、自分で計算する事が可能です。

・AST(=GOT)
・ALT(=GPT)
・血小板数

多くの方は、社会人であれば定期的に受けている(はずの)血液検査の項目に含まれているのではないでしょうか(血小板数だけは、含まれていない血液検査もあるかもしれません)。


そして、このFIB-4 indexでは、計算した結果の数字によって、以下のように「肝臓の状態」が推測できます

・~1.3 肝臓の繊維化のリスクは低い
・1.3~2.67 肝臓の繊維化が進んでいる可能性がある
・2.67~ 肝硬変(または、それに近い状態)になっている可能性が4割以上あり

ですから、このFIB-4 indexを計算してみて、万一、1.3を超えるようであれば、「もう放置しておける段階では無いので、医者に行くなどのアクションに踏み出した方が良さそうだ」などという判断が出来るのです。

もちろん、1.3より少し低くても、出来れば、受診される事をお勧めします。


では、FIB-4 indexを計算する方法(計算式)について、ご紹介しましょう。

FIB-4 indexの計算式は、

「FIB-4 index = (年齢 × AST) / (血小板数 × ALTの平方根)」

です。


それほど難しい計算ではないと思います。

もっとも、FIB-4 indexを計算してくれるサイトがありますので、実際には、それらのサイトを使って計算を行う事をお勧めします。

FIB-4 indexを計算してくれるサイトはいくつもあるのですが、ここでは、以下のサイトを紹介しておきます。

FIB-4 Indexの計算(株式会社インテグラルによる肝臓検査.com)
https://kanzo-kensa.com/examination/calc/


お酒を飲まれる方はもちろんですが、お酒(アルコール)を飲まない人でも肝臓が悪くなる事はあります(非アルコール性脂肪性肝疾患=NAFLD)。

この為、お酒を飲まない方でも、注意は必要です

皆さまも、ぜひ、ご自身のFIB-4 indexを計算してみて下さい。


※FIB-4 Indexは完全なものではありません。様々な限界については既に指摘されていますので、あくまで、ご自身の健康状態を把握する為の一つの参考としてご活用下さい。