ビジネスコンサルティングの現場から

各種ビジネス・コンサルティングに携わる担当者が、日頃、「考えている事」や「気が付いた事」を不定期に発信します。

いくつ知っていますか?フィンテック以外の「○○テック」一覧

○○テック テックが付いた用語

フィンテック以外にも、「○○テック」という言葉を良くみかけるようになりました。

ご存じの通り、業界などを指す用語に「テック」(技術を意味するテクノロジーの略)を繋げて作られる造語で、「テクノロジーによって、その業界などが抱える課題を解決する」といった意味となります。

最近、本当に多くの○○テックを見かけるようになったので、現在、どんな○○テックがあるのかをまとめてみました。

自分がいくつ知っているか、ゲーム感覚で楽しみながらお読み頂ければと思います。

フィンテック(FinTech)

○○テックの元祖ともいえる用語でしょう。

フィンテック(FinTech)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

新しい技術(主にIT技術)によって生まれる新しい金融サービスを指します。

スマートフォンを使った送金やAIを活用した運用など。

アグリテック(AgriTech)

アグリテック(AgriTech)とは、は農業(Agriculture)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

IT技術を活用した農業を指します。

IoT管理された工場、ビッグデータやドローンを活用した農業など。

フードテック(FoodTec)

フードテック(FoodTec)とは、食を意味するフード(Food)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

新しい技術を活用した新しい食料の生産・加工・流通・消費などを指します。

対象はかなり幅広く、食品ロスの低減、味の分析や再現、好みに合わせた提案、品質管理などについての新しいサービスなど。また、食料問題を解決する為のテクノロジー活用も含まれます。

なお、農林水産省でもフードテック官民協議会が設立されており、代替たんぱく質の問題などが議論されています。

婚活テック

婚活テックは、婚活と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

用語の意味のままで、IT技術を活用した婚活を意味します。

ベビーテック(BabyTech)

ベビーテック(BabyTech)とは、赤ちゃん(Baby)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

子育ての分野でのIT技術の活用を意味します。

子供を見守るシステム(カメラで状態をチェックする仕組み)など。

エドテック(EdTech)

エドテック(EdTech)とは、教育(Education)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

教育分野へのIT活用を意味します。

オンラインでの授業配信やAIを活用した学習計画の立案管理など。教育分野は、コロナ渦で一気にITの活用が進んだように思います。

ヘルステック(HealthTech)

ヘルステック(HealthTech)とは、健康(Health)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

健康分野でのIT技術の活用を意味します。

遠隔診療、AIによる診断、ウェアラブルデバイス(身につける機械)によるデータ収集など。

リテールテック(RetailTech)

リテールテック(RetailTech)とは、小売り(Retail)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

小売りの分野へのIT活用を意味します。

Amazon Goのようなレジ無し店舗の実現、デジタル値札による価格管理、IoTによる商品陳列管理、AIを活用した発注管理など。

プライバシーテック(PrivacyTech)

プライバシーテック(PrivacyTech)とは、プライバシー(Privacy)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

プライバシー分野へのIT活用を意味します。

情報銀行、個人からの情報開示・削除要請への自動対応など。

リーガルテック(LegalTech)

リーガルテック(LegalTech)とは、法律(Legal)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

法務分野へのIT活用を意味します。

電子署名、契約内容の自動分析など。

フェムテック(FemTech)

フェムテック(FemTech)とは、女性(Female)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

女性特有の悩みへの新しい技術の活用を意味します。

アプリなどでの月経周期管理のサポートなどの他、生理用品の改良など。

スポーツテック(SportsTech)

スポーツテック(SportsTech)とは、スポーツ(Sports)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

スポーツ分野へのIT活用を意味します。

リアルなライブ中継の実現、選手の動きのデータ化など。

インシュアテック(InsurTech)

インシュアテック(InsurTech)とは、保険(Insurance)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

保険分野へのIT活用を意味します。

事務手続きの電子化、ビッグデータを活用した商品開発など。

シビックテック(CivicTech)

シビックテック(CivicTech)とは、市民(Civic)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります(正確には、Civicは「市民の」という意味になります)。

地域課題の解決の為の住民が関与したIT活用を意味します。

アプリを使った公共インフラ(道路など)の不具合情報の行政への通知、住民が必要とする様々な生活情報のスムーズな提供など。

レグテック(RegTech)

レグテック(RegTech)とは、規制(Regulation)と技術(Technology)を組み合わせた造語となります。

金融規制に対応する為のIT活用を意味します。

AIを活用したマネーロンダリング対策、取引データのリアルタイムモニタリング、なりすまし防止(本人認証)など


以上です。

最近、多くの○○テックを目にするな、とは思っていましたが、改めてまとめてみると、かなりの数ですね。

一つ一つを細かく説明しようとすると長くなってしまうので、それぞれ、簡潔にまとめる事しか出来ませんでした。

気になる○○テックがあれば、ぜひ、ご自身で詳しく調べてみて下さい。

※他にも取り上げる候補はあったのですが、特定企業が強くプッシュしていると思われた○○テックについては省きました。

※シビックテック(CivicTech)を追加(2022/2/11)

※レグテック(RegTech)を追加(2022/7//28)