ビジネスコンサルティングの現場から

各種ビジネス・コンサルティングに携わる担当者が、日頃、「考えている事」や「気が付いた事」を不定期に発信します。

テレワークより「時間差」こそが新型コロナ対策の本命かもしれない

時間差勤務 時間差出勤 時間差退社 時間差休憩


今日は、

「新型コロナによる各種問題への対策としては、テレワークではなく、時間差勤務こそが本命として取り上げられていく可能性がある」

という視点について、紹介させて頂きたいと思います。


緊急事態宣言から半年以上が経ちました。

あの時は、かなりの職場でテレワークが進んだ事と思います。

しかし、「完全にテレワークに移行して、通勤しなくて良くなった」という状態が続いている方は意外に少ないのではないでしょうか。


通勤電車は、かなり混む状態が戻ってきました。

ビジネス街のランチ風景を観察していても、人出は戻ってきています。

そのような点から見ると、生活は元に戻りつつあります。

その一方、真面目に客席制限をして営業している店からは、「以前のようには稼げない。やっていけない。」といった声も聞かれます。

そこに、「終電を繰り上げる」といったニュースも入ってきました。

実は、終電の繰り上げが実施されると、飲食店などで、「稼げる時間の長さが短くなる」という事態が起きる可能性があります。

結果、飲食店等の経営は更に厳しいものになる可能性があります。

また、新型コロナウイルスの完全終息は未だ見通せず、現状より更に強い「感染防止策」に取り組まないといけなくなる可能性もあるようです。

しかし、「テレワークだけで仕事がうまくできない」という事を実感してしまった会社では、緊急事態宣言と同じレベルのテレワークには戻れない所もあるでしょう。


このような状況である事を踏まえ、

・通勤での密集回避

・飲食店等での密集回避と経営状態の改善の両立

・テレワークに頼りすぎない勤務の実現

といった事を実現させる為の対応を検討すると、

時間差出勤時間差休憩時間差退社を本格導入する」

といった案が思いつきます。


すなわち、

時間差勤務の本格導入

です。


当たり前の事ですが、時間差出勤・時間差退社を行えば、通勤電車の混雑は緩和されます。感染症対策にも一定の効果が期待できるでしょう。

また、時間差休憩(昼休憩)や時間差退社によって、飲食店は稼ぎ時を長くする事が出来ますし、同じく感染症対策にもなります。

夜の時間の使い方に関して言えば、(散々な評判だった)プレミアムフライデーを毎日行うような効果も期待出来るかもしれません。

そして、テレワークと比べれば、時間差勤務による業務効率の低下は限定的です。

そもそも、フレックスタイムを導入している職場では、「時間差勤務の導入」は、これまでも行われています。それを、もう少し本格的に導入するだけの事です。

具体的なイメージとしては、社内を2~3グループに分け、出社時間に最大で1時間半~2時間半くらいの差をつければ、概ね、実現は可能なように思います。

もちろん、今より早朝出勤を強いられる人から、一定の不満が出る事は予想されます。

しかし、非常事態である事を踏まえれば、メリットは大きく、デメリットは限定的。

そうは思いませんか?

以上、今日は、新型コロナウイルスによる影響が長引く中で、問題点を解決する為の「時間差勤務の本格導入」という一つの解決策についての視点について、ご紹介させて頂きました。