今日は、ちょっとした知識について。
コンピューターを扱う方であれば、メガ(M)やギガ(G)といった言葉には聞き覚えがあると思います(メガバイトやギガバイトの、あのメガやギガです)。
コンピューターに縁遠い方でも、キロ(k)については、ご存じだと思います(キロメートルの、あのキロです)。
このような数字の大きさを表す用語は、「桁数を表す接頭語」などと呼ばれます。
大きな数字を表す時に、そのまま数字を並べて書くと読みづらいので、「10の○乗」を表す接頭語を決めておいて、数字と組み合わせて使われるのです。
例えば、1000を1kと表記したり、1000000を1Mと表記したりします。
また、1000M=1Gのような関係が成り立ちます。
※コンピューターに関連する数字を表す場合には、1000ではなく1024の倍数となる場合もありますが、このエントリでは、その違いについては、取り扱いません。
では、この桁数を表す接頭語、どれくらい大きな数字を表す為のものまで用意されているかをご存じですか?
実は、現時点で存在するもっとも大きな接頭語は、「ヨタ(yotta)」であり、10の24乗を表します。
数字で書くと、
1000000000000000000000000
となります。
とんでもなく大きな数字ですね。
そして、ヨタ(yotta)の記号はYなので、
1000000000000000000000000 = 1Y
と表記できる事になります。
しかし、この度、このヨタよりも、更に大きな桁数を表す接頭語が生まれる事が決まりました。
具体的には、以下の2つが、2022年から追加される事になります(予定)。
・ロナ(ronna) 10の27乗
・クエタ(quetta) 10の30乗
このような大きな桁数を表す接頭語が追加されるのは、当然、その必要性が生まれているからです。
報道によると、コンピューターの能力向上や保存領域の容量拡大に伴い、このような大きな数字を表す必要性があるからなのだそうです(現時点で存在する最も大きな接頭語であるヨタ(yotta)が制定されたのは1991年です)。
昔を振り返ると、30年前にはパソコンの記憶容量もメガ表記でした(メモリやフロッピーディスクでは、キロ表示もありました)。
パソコンの普及と高性能化に伴って、ギガ単位の容量が保存できる記憶媒体が出てきた時には、凄いものだな、と思ったものです。
しかし、それが、今はテラの容量を持った記憶装置にも驚かない時代となりました。
さすがに、自分のまわりで意識する事はありませんが、データセンターの話などでエクサの単位が使われた資料を目にする事すらあります。
そのような変化を考えると、近い将来、クエタやロナも一般的に使われる単位になるのかもしれません。
なお、この桁数を表す接頭語のネーミングには、
・接頭語の最後は「a」で終わる
・記号は大文字とする
などの法則があるのだそうです。
キロはこのルールに当てはまりませんが、確かに、その他の接頭語は、このルールに則っているようです。
最後に、クエタとロナを加えた、大きな数字の桁数を表す接頭語の一覧を載せておきますので、宜しければ、いくつご存じかチェックしてみて下さい。
10の乗数 | 接頭語(日) | 接頭語(英) | 記号 |
---|---|---|---|
3 | キロ | kilo | K |
6 | メガ | mega | M |
9 | ギガ | giga | G |
12 | テラ | tera | T |
15 | ペタ | peta | P |
18 | エクサ | exa | E |
21 | ゼタ | zetta | Z |
24 | ヨタ | yotta | Y |
27 | ロナ | ronna | R |