この投稿が、今年最後の投稿となります。
締めくくりの題材として何が良いか、という事を考えた結果、
「転職などで収入アップを検討される際に気を付けて頂きたい内容」
というテーマにさせて頂く事にしました。
年末・年始を活用して、ご自身の収入アップを検討される方も多いと思います。
そこで、「当社が知っている内容で、『ご自身の収入アップを考える方に知っておいて頂きたいこと』をお伝えしよう」という趣旨です。
収入アップを考える方を取り巻く環境
今は、転職市場において、「転職希望者が強い」状態が続いていると言われています。
実際には、シンプルに「強い」とは言い難い状態ではあるのですが、それでも、比較的、転職希望者に有利な状況である事は確かでしょう。
ですから、斡旋業者から「転職しませんか?」といったお誘いを受けている方も多いでしょうし、配偶者などから「転職したら?」と勧められた経験のある方もいらっしゃるでしょう。
転職によって、収入がアップする事は魅力的でしょう。
しかし、詳しくお話を聞いてみると、
「転職した後の自分の生活(特に家計面の収支)が、具体的にはイメージできていない」
にも関わらず、転職を前向きに考えている方が多いようにも感じます。
転職による収入アップは問題を解決するか
もし、「やりたい仕事があるので転職する」のであれば、この点は無視して頂いても構わないでしょう。
しかし、もし、「年収が増えるから」という理由で転職をされるのであれば、もう少し慎重になって頂きたいと思います。
そうした方に、転職してまで年収を増やしたい理由をお伺いすると、
「老後の為の貯蓄が出来るようになるはず」
「もっと自由にお金が使いたい」
といった理由であったりします。
しかし、こうした事が、収入アップで達成できるとは限らないのです。
高収入の相談者を見てきた実感
ほとんどの人にとって、自分よりも年収が高い人の実情を知る機会はありません。
いくら、上司に話を聞いても、ピンと来ないのが通常だろうと思います。
しかし、私たちは、「経営者」はもちろん、「起業を考えている方」など、これまで順調なキャリアを歩まれてきた個人の方とお会いする機会があります。
そして、そうした方々とお会いしてきた経験から申し上げますと、
「収入(年収)が増えたからといって、家計収支に余裕が出来るとは限らない」
という実感があります。
具体的に申し上げますと、年収1千万円代の中頃~後半という、日本の普通の会社員の基準で見ると「かなりの高給取り」であるはずの方であっても、家計が赤字で、以前の貯蓄を取り崩して生活されている方が少なくありません。
※この記事は、経営者ではなく、当社の起業相談サービスの対象でもある一般の会社員の方々からの情報をインプットとしています。
年収と家計の余裕を結びつけるもの
そして、そういった方の多くは、生活水準としても、そこまで贅沢をしているわけでもなかったりします。
もちろん、その一方、同じような収入で、収入の大半を貯蓄に回せていたりする方もいらっしゃいます。
これらの差は、
「自分の収入と生活を維持する為のお金が、どのくらいかかるのか」
「自分が支出しなければならないお金のうち、どのくらいを自腹で(自分自身で)払わないといけないのか」
といった要素の差によって生まれます。
しかし、転職や生活環境を変える際に、そうした事まで十分に理解し、また、シミュレーション出来る方は、ほとんどいらっしゃらないでしょう。
年末年始を利用して生活改善を考える方へのアドバイス
ですから、年末年始に、こういった事について検討され、何か判断される方には、
「年収だけを基準に何を判断するのは、かなり危険である」
という事だけは、知っておいて頂きたいと思います。
そして、何かの決断をされる前には、この記事で書かせて頂いたような事を参考に、具体的な生活イメージを持つ事を心がけて頂ければ、と思います。
以上、かなり漠然としたお話とはなってしまいましたが、人生がかかった検討をされる上で、何かの参考にして頂ければ幸いです。
では、皆さま、良いお年を。来年も宜しくお願い致します。