ビジネスコンサルティングの現場から

各種ビジネス・コンサルティングに携わる担当者が、日頃、「考えている事」や「気が付いた事」を不定期に発信します。

新しいダイエット方法の活用を経営手法の視点から考える

新しいダイエット方法を測る


年末が近づき、

来年に向けて、ダイエット計画を立てる

という気分になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで、2019年が始まる時に「世界的に話題になっていたダイエット方法」を紹介しつつ、新しいダイエット方法との付き合い方について、経営手法と付き合う立場から、若干のアドバイスをさせて頂きたいと思います。

※当方は医師ではないので、専門的な知見については、外部ソースをそのまま紹介するのみとさせて頂きます。

2019年に流行る可能性があったダイエット方法について

まず、単にダイエットについて語るだけでは面白くないので、2018年末の時点で、

「世界的に流行っていた(または、今後、流行ると思われていた)ダイエット方法」

について、紹介させて頂きます。

実は、日本ではないのですが、海外に、The British Dietetic Association(BDA) という組織があります。

※無理をすれば、「英国ダイエット協会」と訳せない事もないのですが、Wikipediaで確認した所、「イギリス栄養士協会」という訳が付けられていました。

このBDAが、

2019年に、やらない方が良いセレブ・ダイエットのトップ5

という興味深い記事を2018年12月に発表しています。

当方は、ダイエット手段には詳しくないのですが、世界的には、こういったダイエットが流行っていた(または、流行りそうだった)という事なのでしょう。

まずは、この記事に載っている5つの方法を紹介させて頂こうと思います。

1. Blood Type Diets(血液型ダイエット)
2. Drinking your own pee(飲尿)
3. Detox Teas / Skinny Coffee(デトックス紅茶・ダイエットコーヒー)
4. Slimming Sachets(ダイエットサプリ)
5. Alkaline Water(アルカリイオン水)

出展:
BDA Releases Top 5 Celeb Diets to Avoid in 2019
https://www.bda.uk.com/news/view?id=224

※()内は著者追記。日本語で良い訳が見つからないものもあったので、参考程度にして下さい。

新しいダイエット方法についての皆の意見

これらのダイエット方法、筆者には全く意味が分からないものもあるのですが、皆さまは試されましたでしょうか。

先に引用した記事では、どのダイエット方法も、

「(セレブが愛用しているらしいが)貴方は採用する必要なし!」

と一刀両断しています。

その理由も記事には書かれているのですが、その正確性について当方は判断する立場にないので、ここでは省かせて頂きます(関心ある方は、元記事をご参照下さい)。

当時、この記事を読んでいて、周りの人と雑談した時に出た意見は、

「そうはいっても、全く効かないなら、続ける人っていないんじゃないの?(=少しは効くのでは?)」

「別にわざわざ否定的なメッセージ出さなくても、本人がやりたいなら、やれば良いんじゃないの?(=反対する必要もないのでは?)」

「次から次へと新しい方法が出てくるけど、とりあえずやってみたいよね?(○○ダイエットは勘弁だけど…)」

といったものでした。

新しいダイエット方法は無意味なのか

先ほど書いた通り、BDAは「試す必要なし」と明言していますが、このように、新しいダイエット方法に関心を持つ人は多かったのを覚えています。

この記事に関心を持たれる方は、経営に興味がある方とは限りませんので、手短に書きますが、経営においても、目的は違えど、こうした「改善の為の手法」は次から次へと現れます。そして、現場では、試してみるかどうか悩みます。

私だけかもしれませんが、「似ている」と感じました。

ですから、この時、私が経営の側の視点を活かしてアドバイスした内容を紹介させて頂こうと思います。

その時に話したのは、

「専門家が『意味なし』と言っている以上、恐らく、積極的にやるべき内容はないのでしょう」

しかし、

「今まで何もやっていなかった人が、新しい方法に興味が持てて、やってみても良いかな?と思えたのであれば、やってみても良いのでは」

といったものでした。

新しいだけで意味があるダイエット方法

経営の現場において、何年・何十年も「変わっていない」組織を見る事があります。いわゆる、「前年踏襲型の判断・作業しか、やりたがらない」組織です。

こうした組織においては、導入する「方法」自体には大した意味がなかったとしても、「新しいやり方」を導入してみると、大きな成果が出る事があります。

イメージして頂けると嬉しいのですが、「新しい事を導入する」という事によって、様々な観点から「その組織全体が活性化する」事によるメリットが生まれることがあるのです。

上記の新しいダイエット方法についての提案は、これと同じような事が、ダイエットにおいても言えるのではないか、と思っての事でした。

ダイエットをした事がない人が、「何かやってみよう」と思って行動を開始したのであれば、その具体的な方法以外にも、様々な前向きな変化(例えば、生活習慣の変化など)が出るかもしれない。そして、それが、結果として、ダイエット成功に繋がる可能性がある、と思ったのです。

新しい方法を試す時に気をつけるべき点

ただし、ダイエットについて新しい方法を試す(導入する)時には、以下の2つのポイントだけは気をつけて頂きたいと思います。

※経営の現場でも気をつけている事の応用です。

1つ目は、「その方法のリスクはしっかりと把握する」こと。

やってみようとしている方法が、「無益無害(メリットはないがデメリットもない)」と専門家から言われているものであれば、問題はないでしょう。

しかし、医学的に「害がある」可能性があると言われている方法は、流石にやめるべきでしょう。

多少の費用くらいなら良いでしょうが、健康を害する可能性があると警告されているのであれば、その副作用は無視出来ません。

2つ目は、「新しい方法を既に多く試している人には、お勧めできない」ということ。

上で書いた通り、「これまで何もしていない人」にとっては、「新しい事を試すメリット」は大きいでしょう。

しかし、これまでも多数の方法を試して、そして、失敗している人は、もっと慎重になった方が良いと思います。

既に多数の方法を試している人は、「新しい方法」というだけでは、上記のメリットは出ない可能性が高いでしょう。ですから、デメリットだけが表面化してしまう可能性が高いように思うのです。

経営においても、「新しいもの好き」な組織も存在します。そして、新しい手法を次から次へ導入し、実際に結果が出せている組織もあります。しかし、残念ながら、「新しい手法を導入はするものの、どの手法も結果を出せず、混乱しているだけ」という組織もあります。

ダイエットにおいても、そういった状態にはなって頂きたくないと思います。

なお、そういう場合の対応策ですが、

「もっと『確実に(医学的・科学的に)効果が出る』と言われている『基本的な方法』に立ち返り、『それをいかに実行するか』という視点で検討をし直した方が良い」

というのが、経営においては良く使う手です。

同じ事が、ダイエットについても言える可能性は高いと思います。

以上、当たり前のような事ばかりですが、新年に向けてダイエットの計画をする際の参考にでもして頂ければ、と思います。