今日は、経営者と従業員の関係について、「皆さまに少し考えて頂こうかな」と思った小話を一つ紹介します。
気軽にお読み下さい。
先日、若手社員2人が飲む場に同席する機会がありました。
2人は違う会社に所属していますが、同じ業界です。
私の知る限り、かなりのやり手で、会社からも期待されている人材です。ちなみに、二人とも女性です。
若い2人は、お互いの職場について興味津々です。
飲みながら、会社が異なる事による「文化や制度の違い」について情報交換をしていました。
そこで、一点、面白い話がありました。
A社の社員が、
「うちの社員は、皆、社長の機嫌が良くなるように、交代で社長に話しかけにいく」
といったのです。
そして、それに対して、B社の社員の方は、
「うちの職場では、社長が、従業員一人一人のところにきて、機嫌取りのような事をしてくれている」
と言ったのです。
文章にしてみると、B社の社長が素晴らしく、A社の方がダメ社長のように表現されてしまっているかもしれませんが、その場の雰囲気としては、そんな感じではありませんでした。
二人とも、自分の会社の社長に対しては親しみを持っているようでした。
また、良く解らないなりに尊敬に近い感情を持っているような雰囲気でもありました。
ですので、2人の間で、「どちらの職場の方が良い」といった議論が起こる訳でもなく、「全然ちがうね」といった話で盛り上がって終わりでした。
さて、もうお解りだと思いますが、今日のお話は、この2社の違いについてです。
皆さまは、「A社の社長」と「B社の社長」、どちらの姿が、「良い経営者の姿」だと思われますか?
現在、会社に所属されている方であれば、「自分の所属している会社は、どちらに近いかな?」と考えて頂くのも面白いと思います。
このお話は、あくまで、皆さまご自身で色々と考えたり、ご自身の所属する会社の「当たり前」について、見直すきっかけにして頂こうと思って取り上げたものです。
ですので、今のところ、このブログで解説を書く予定はありません。
しかし、さすがに、これで終わりでは不親切だと思いますので、少しだけ。
多くの会社の中を見させて頂いた経験から申し上げますと、この2社のような違いは、他の会社においても見られます。
それぞれの会社の、「社風」といった言葉で片付けてしまっても良いのかもしれません。
そして、どちらか片方が「正しい」と言えるようなものではない、と私は思っています。
ただし、そうは言っても、それぞれの社風が、「合っている会社」と「合っていない会社」ということはあるように思います。
特に、A社のような社風が昔から続いている場合で、今のその会社に合っていない場合、会社が弱くなる事に繋がっている事はあるように思います。
もちろん、A社のような社風でも、うまくいっている会社もありますし、逆に、B社のような社風がうまくいっていない会社もあるように思います。
さて、社長の顔が見えるような職場で働いていらっしゃる方。
明日から(今日から?)、こうした事を意識しながら仕事をしてみる、というのはどうでしょうか。
少し違った目で自社を見る事が出来るかもしれません。